日本政策金融公庫で運転資金を借り入れるメリットとデメリット
日本政策金融公庫でこれから事業を始める、あるいは事業に関わる資金が不足している方に、運転資金を貸し付ける、ということなのですが、こちらを利用する際に気になるメリットとデメリットを見ていきたいと思います。
まずメリットですが、3点あります。
日本政策金融公庫のメリット
1.金利がかなり低い
金利自体は事業者やその事業の内容によっても変わるようですが、消費者金融だと15%以上は金利がかかるような金額での貸付でも、2%くらいに抑えてくれることもあります。
つまりは、その他の金融機関と比べてはるかに金利が低いのです。
もっとも、お金のあまりない新規の事業者や運転資金が足りない方への融資が主なので、金利を高くすると満足に返済が行えないという可能性もあるからこその低金利なのでしょう。
2.審査にかなり通過しやすいこと
基本的に事業用の融資を受ける際は、その人の実績や事業の将来性などを考慮した上で、貸付をするかどうかを決めるため、他の金融機関からは、運転資金が足りない新規の事業者は融資を受け辛いのです。
しかし、こちらであれば、そのような方であっても融資を受けやすいのです。
3.融資に関わる相談に乗ってくれたり、アドバイスをしてもらえたりすることです。新規の事業者にとってはかなりありがたいですね。
日本政策金融公庫のデメリット
1.審査に掛かる時間が他の金融機関からの審査に比べるとかなり長い
消費者金融は最短30分、長くても1日は掛からないことがほとんどで、銀行も1日から1週間くらいかかれば長い方と言われています。
けれど、こちらの場合は3週間から1ヶ月くらいは必ず審査に時間を使うのです。
預金業務などを行っていないので、資金のやりくりが非常に難しいために、審査に時間がかかると考えられています。
2.保証人がほぼ確実に必要な点
こちらも他の金融機関では、保証人が不要となるケースが殆どなのですが、こちらの場合はその逆になってしまうのです。
なお、不要となるケースは、女性の小口融資や商工会議所や商工会からの推薦を受けているというケースに限られます。
もしも、保証人を用意できない場合には、推薦を受けられるように何とかする必要がありそうですね。
以上のように、どちらかと言えば、メリットが多いのが実情です。
ですので、これから事業を考えており、運転資金がどうしても集まらないと言う場合には申込みをしてみるのはいかがでしょうか。
その際は、審査に時間がかかるのでしっかりと時間に余裕を持って申し込みをするようにしましょう。
国民生活金融公庫とは?
国民生活金融公庫とは、2008年まで存在していた、国民生活金融公庫法に基づいて融資を行う、特殊法人でした。
主な役割としては、中小企業や個人事業主など、独立して経営を続けることが出来る事業の資金の中で、他の一般の金融機関、銀行や消費者金融などから融資を受けることが困難となっている場合、なおかつ国民大衆が必要とする事業を行うものに対して、融資を行うことでした。
要するに、お金を借りられない中小企業の、中でも小零細企業に対しての融資に重点を置いて、それらの足りない運転資金を補うように融資を行うことが役割でした。
今現在では、国民生活金融公庫は解散してしまいましたが、事業内容は株式会社日本政策金融公庫に業務移管されえ、国内金融業務という名前で受け継がれています。
日本政策金融公庫の国内金融業務のメリット・デメリットをご紹介しました。