個人でない法人が運転資金や設備投資資金などを融資してもらう際、銀行に融資を依頼するのが一般的です。
しかし、個人事業主は一般法人ほど信用がないため、比較的審査のハードルが低い個人向けカードローンで借りよう、と考えている人もいるのではないでしょうか。
今回は、個人事業主が事業目的で個人向けカードローンを利用できるか、について見ていこうと思います。
運転資金は融資NGなカードローン会社が多い
個人向けカードローンは、自動車ローンや住宅ローン、銀行融資と異なり、利用目的を特に問われません。
ただし、融資してもらったカードローンのお金を何に使ってもいいわけではなく、使ってはいけない利用目的があります。
それは、「他社の借金の借り換え」と「事業性資金」です。
特に事業資金に関しては、ほとんどのカードローン会社がNGとしています。
なぜNGなのか、以下で見ていきましょう。
個人事業主には個人とは異なる審査がある
個人がカードローンでお金を借りる際、雇用形態や年収、他社借入などが主な審査項目です。
しかし、個人事業主が融資を受ける際には、それ以外にも事業の継続年数、事業の収益性、そして事業リスクなど、高額が必要になるゆえ、審査も個人とは異なります。
個人向けカードローンではそこまでの手間をかけられないため、融資がNGとなっているのです。
運転資金は総量規制の対象外
貸金業法には、年収の3分の1しか借りられない「総量規制」と言うルールがあります。
しかし、このルールを法人や個人事業主が守っていたら、設備投資はおろか、運転資金の確保もままなりません。
そこで、法人や個人事業主が事業性資金を融資してもらう際には、総量規制の対象外となっています。
満足いく額の運転資金は融資してもらえない
ただし、個人向けカードローンで事業性資金を融資してもらおうとすると、満足いく額を融資してもらえません。
100万円単位で運転資金が必要だとしても、個人向けカードローン（総量規制対象外の銀行カードローンを含む）では、新規利用者に対してそこまで気前よく融資してはくれません。
自営業向け専用のローン業者がある
そこで個人事業主が融資してもらおうとしたら、自営業者専用のカードローンを利用するといいでしょう。
金利は銀行融資よりも高いですが、個人向けカードローンよりも融資してくれる可能性が高く、限度額の範囲内なら何度でも利用できます。